2024.7.25
『㈱誠孝 カット野菜 第一工場設立30年企画』(ファム ティ ズンさん)
皆さん、こんにちは!
この度、『誠孝 カット野菜第一工場完成30周年』を記念して、
現在若手でご活躍されている従業員の方々にお話を聞かせていただくことになりました。
第1回は、ベトナム人技能実習生、ファム ティ ズンさん(以下「ズン」と表記)にお話を伺いました。
―ズンさん、本日はよろしくお願いいたします。
まずは日本に来られる前のことから教えていただけますか?
技能実習にチャレンジするにあたって、なぜ日本を選んだのですか?
また、日本のイメージはどうでしたか。
[ズン]
ベトナムでは日本の企業で働いていました。
日本に住んだことのある同僚に話を聞いて、いいところだなと思ったのがきっかけです。
日本は経済が発展した国として知られています。
そしてやっぱり、富士山と桜が思い浮かびます。
日本人については、真面目で勤勉だというイメージがありました。
―実際に日本に来てみて、印象は変わりましたか?
[ズン]
印象は変わりませんでした。
それ以上に日本人は優しくて思いやりがあります。
日本人は「ありがとう」や「すみません」をよく使っていて、話し方が丁寧だと思います。
ただ、時々あいまいな表現もあって、外国人には少しわかりにくいです。
日本に住んでみて感じたのは、とても安全な国だということです。
―あいまいな表現が多いのは、日本人独特かもしれないですね。
安全だと思ったのはどういうときですか?
[ズン]
例えば、電車で寝ている人や、お酒を飲んで酔っ払って道で寝ている人がいるのを見たときです。
他の国ではできないことだと思います。
―それでは次に、お仕事のお話を聞かせてください。
誠孝に技能実習生として入社して5年、どんなお仕事をされていますか?
[ズン]
カップサラダやカット野菜のキット商品を作っています。
例えば、チンジャオロースを作るためのカット野菜などです。
いろんな色の野菜があって種類も豊富なので、見た目も美しくておいしい料理ができます。
カット野菜のキット商品を作ることで日本の食事についてもわかり、忙しいですが楽しく仕事ができています。
―仕事を通じて日本の食生活が学べる、そういう視点もあるんですね。
仕事場の雰囲気はいかがですか?
[ズン]
仕事場の雰囲気はとても良いと思います。
皆さん自分の仕事をきちんとしていますし、他のチームに応援に行くこともあります。
みんなで協力して仕事ができています。
―日本での生活やお仕事で、不安だったことや大変だったのはどんなことですか?
[ズン]
日本に来たばかりの頃は、日本語も仕事も全然わかりませんでした。
上司や同僚はどんな人なのか、厳しいのか、といろいろなことがわからなくて心配になりました。
―わからないことがたくさんあると、不安になりますよね。
どうやって乗り越えましたか?
[ズン]
毎日仕事をがんばって覚えて、さらに日本語の勉強もしました。
わからないことがあると、日本人やベトナム人の先輩に教えてもらいました。
生活面では、コロナに罹ってしまったときにとても困りましたが、友だちが助けてくれて感動しました。
―外国で、しかも未知の病気に罹ってしまって、とても不安でしたよね。
良いお友だちがいてよかったですね。
―ベトナムにご家族がいらっしゃいますが、普段どんなふうにコンタクトを取っていますか?
[ズン]
週に3回ぐらい、電話をしています。
顔が見たいのでテレビ電話です。
日本での生活や仕事のこと、両親の健康のこと、小学3年生の息子の勉強についても話します。
ベトナムでは祝日にイベントがありますので、そんな話もします。
―ベトナムに何度か帰国されていましたが、帰国中はどのように過ごされましたか?
[ズン]
日本に来てからの5年間で2回、1か月ほどベトナムに帰りました。
帰ったときは、両親の畑を手伝ったり、ベトナム国内の有名なところに旅行に行ったりしました。
すごく楽しかったですし、子どもと一緒にいられるのでうれしかったです。
―日本ではどこか観光や遊びに行きましたか?
また行ってみたいところはありますか?
[ズン]
はい、有名なところに何度か行きました。
近くでは、難波や梅田、大阪城、神戸港。
京都では清水寺と、東寺にも行きました。
チャンスがあったら、富士山に行ってみたいです。
富士山は日本の象徴で有名な山だからです。
―私は日本人ですが、関西に住んでいるからか富士山に行ったことがないんです。
お話を聞いて、私も行ってみたくなりました。
最後に、これからの目標や抱負、将来の夢を教えていただけますか?
[ズン]
今は、とにかく仕事と日本語の勉強を一生懸命続けていくつもりです。
そしてベトナムに帰ったら、日本語に関わる仕事がしたいと思っています。
日本語の先生とか、通訳になりたいです。
日本語は、漢字は大好きですが会話が難しいと感じています。
会話の勉強をもっとがんばります。
―日本に来られた頃から変わらない夢だとお聞きしました。すばらしいです。
色紙には、漢字がお好きなズンさんのお気に入りの文字を書いていただきました。
会話も十分お上手ですが、文字もきれいに書いていらっしゃいますね。
今日はお忙しい中、貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました。
異国の地で仕事に勉強に一生懸命なズンさんのお話、とても刺激になりました。
夢に向かってがんばっているズンさんを心から応援しています。