2025.3.03
《茨木市産学連携交流サロン》に参加してきました!
皆さん、こんにちは!
2月27日、おにクルにて開催された《茨木市産学連携交流サロン》の様子をお届けします!
小原取締役部長と一緒に参加させていただきました。
※記事をご覧いただいた方は是非、「いいね」もよろしくお願いします!
2部構成で、第1部では【事例発表】、第2部では【交流会】が行われました。
〜〜【事例発表】〜〜
「産学連携で、選ばれる商品・サービスをつくる」というテーマのもと、オープニングでは立命館大学副学長の野口義文様からご挨拶いただきました。
産学連携スタートアップ支援事業補助金の説明や補助金を受ける企業のメリットなどを紹介いただきました。
事例紹介では、大阪成蹊大学芸術学部教授の桐原一史様と大阪大学大学院人間学科研究科講師の上田博司様からお話しいただきました。
「大阪成蹊大学芸術学部×大阪府三島郡島本町:お土産デザイン&バイローカルマップ開発」
桐原先生からは、産官学連携PBL(Project Based Learning)事例として、上記の取り組みについてお話しいただきました。
PBLとは、「課題解決型授業」であり、学生たちが机上で勉強するだけではなく、「人間力」を育てていくために企業や官公庁と協働して学びを深める活動です。
1クラス40名の学生たちをくじ引きで10グループ(1チーム4名)に分けて、グループワークを中心とした授業を行うようです。
大学と企業・官公庁の間でWin-Winの関係を築くためにも、著作権の取り扱いを事前に決めておくことが大事だそうです。
授業では、学生が取り組んでいる方向性に間違いがないかを確認するためにも、中間アイデア発表の機会を設けているようです。
グループワークを通じて、学生たちは実際に企業で働く中でたどるプロセス(体験)を味わえます。
約50の店舗情報が掲載されたバイローカルマップは、観光客にとっても見やすいもので、学生たちが主体となって作られました。
※桐原先生の発表後、小原取締役部長と挨拶に伺い、実物(A2サイズ)を見せていただきました。
他にも個人課題として8つの企業から依頼を受けたデザインリニューアルなどについてもご紹介いただきました。
実際に、学生たちが考案したアイデアやデザインが即採用され、店頭に並んでいるものもあります。
授業テキストを見せていただいたところ、就職活動に役立つのはもちろんのこと、ブランディングやデザインの理解にもつながると思いました。
PBLで身についた問題解決能力やコミュニケーション能力、チームワーク力などを実施例と併せて自己PRすることで、企業からも興味を持っていただくことが多いようです。
桐原先生の発表を通して、教授の方が本気で学生の将来に対して並々ならぬ熱量を持って、指導されていることが伝わってきました。
「高齢者サービスにおける産学連携の可能性~フレイルから介護に至るまで~」
上田先生からは、冒頭にジェロントロジー(加齢学、老年学)について紹介いただいた後、上記の取り組みについてお話しいただきました。
ジェロントロジーとは、個々人の心身における加齢変化、および高齢社会における社会的変化を総合的に捉える学問です。
扱う分野は幅広く、一生を通じたアプローチがその特徴です。
日本は、65歳以上人口が約30%を占めるようになっており、シニア向けサービスの需要がますます高まっています。
健康ではないが要介護でもない「フレイル」の方々に目を向けた事例を3つ紹介いただきました。
①認知症予防に効果があるバーチャル旅行体験
バーチャル旅行体験が認知機能や心理状態にどのような影響を及ぼすのかについてお話しいただきました。
地域資源を利用したバーチャル旅行の可能性があるので、現地調査や効果検証を学生たちに行っていただくことで、産学連携ができると思います。
②介護予防・健康ポイント事業
こちらは、介護予防だけでなく、若い方に向けた健康運動習慣の定着も狙った事業です。
ちなみに、ウォーキングなどで貯めたポイントをキャッシュレスポイントに交換できます。
介護費や医療費をどれだけ抑制できたかを検証するなど、学生の参加の可能性が見込まれます。
③人間工学支援技術を応用した椅子の開発
高齢者の立ち上がり動作に配慮したダイニングセットなどを見せていただきました。
介護保険対象品の市場へ進出することで、取引先の拡大と売上アップを果たした企業を紹介いただきました。
最後に、産官学連携で考慮すべき課題をお話しいただきました。
ミスマッチを防ぎ、目的を明確にした上で、常に継続的なコミュニケーションを図ることが大切だと学びました。
〜〜【交流会】〜〜
桐原先生と上田先生の発表後、参加者の方から率直な疑問や企業が抱えている課題をお話しいただきました。
人材不足の中でも何かできないかと悩まれている企業の代表の方々の切実な想いが伝わってきました。
先生方からは、
・大学は規模が大きいので、学部レベルで連携を図ることが必要
・企業と大学では、モチベーションに違いがあるため、目線を合わせることが大事
・双方がWin-Winの関係を築くためにも権利の譲渡と授業への参加のバランスをとるようにすることが欠かせない
・できるかぎり費用を発生させないようにしないと、産官学連携は頓挫してしまうこともある
など、貴重なアドバイスやご意見をいただきました。
産官学連携をもっとしていきたいので、合同企業説明会や企業の方との食事会などを通して、大学の敷居を低くしているようです。
マッチングの課題を感じておられる中、Z世代と何かをしたいという想いも持たれており、産官学連携の可能性は至るところにあるのだと思いました。
DXやデータサイエンスのお話もあり、ホットな話題に触れる機会となった交流サロン。
普段の仕事だけでは見えてこない社会課題に目を向けることができ、視野が広がりました。
何事も積極的に情報を取りにいく姿勢が大事で、気になったことは何でも聞いていくことで、新たな事業の可能性につながっていくのだと思いました。
大学は基本的には門前払いすることはないとおっしゃっておられましたので、産官学連携に取り組むことで、みくりや青果グループの今後ますますの発展も見込めるのではないかと実感しました。
これからも地域に根差した取り組みを進めてまいります。